文部科学省次世代アントレプレナー育成事業 EARTH on EDGE PROGRAM
東北大学大学院工学研究科フィールドデザインセンター
FDCスキルアップ・ワークショップ
シラバス
主催:東北大学大学院工学研究科フィールドデザインセンター
全体概要
アイデアを発想し、モノやサービスを作りだすことは、個人のセンスによるものと思われているかもしれない。しかし実際には、たった1人でアイデアを構想し、実現させることなどありえない。あらゆる事業は、チームによって発意されたアイデアを形にしていったものなのだ。
FDCでは「コミュニケーション」の重要性が叫ばれながらなかなか体系的には教えてこられなかった、「共創」の基礎知識を身につけたい。そして先達たちの知識を学びアイデアを発想し、人と考えを共有しながらシナジーを生み出していく知的基礎体力をつけることが目的である。
スケジュール(毎週月曜18:30開始)
- 2018/05/28 ブレインストーミング = 喋る
- 2018/06/04 観察スケッチ = 見て描く
- 2018/06/11 アイデアスケッチ = 見て描いて喋る
- 2018/06/18 ビブリオバトル = 話す
- 2018/06/25 インタビュー = 聴く
- 2018/07/02 プロトタイピング = 作る
- 2018/07/09 映画 = 演じるのを見る
- 2018/11/30 なりきりプレゼンテーション = 観察し真似る
- アイデアを発想するには「質より量」である。ブレインストーミングは少人数で多数のアイデアを出す方法として開発された。ただ単に量を出せばいいのではなく、質の高いアイデアを出すブレインストーミングにはいくつかの作法にがある。ここでは実際に作法を踏まえたブレインストーミングを実践して学ぶ。
- モノを知るためには観察から始まる。スケッチは、普段は気にしないようなディティールを観ることのできる実践的な手法である。「なぜこのような形になっているのか」を観察し描いてみることで先人達との時を超えたインタラクションを堪能する。絵は苦手という意識をもつメンバーのためのスケッチ超入門も同時開講する。
- アイデアの「質」を上げるには、より具体的にイメージすることが効果的である。アイデアスケッチはアイデアについて示すスケッチを一緒にしめすことでブレインストーミングより一歩踏み込んだディスカッションを可能にする。絵が下手でも大丈夫。絵が上手いことが良いアイデアを出すとは限らないから。
- 良いものをポジティブに褒めることは、イノベイティブに思考する上で大切である。ここでは各人が自分の好きな本、映画などのコンテンツ(漫画やゲーム、音楽でもいい)を紹介する「ビブリオバトル」を開催し、優れたプレゼンテーターを紹介する。プレゼン能力を鍛えると同時に他者の考える「良いもの」をインプットすることで自分の思考の枠を拡張する。
- ユーザーが求めているものが、ユーザーが必要としているものとは限らない。これからのデザインには、ユーザーの抱える問題を探り出す能力が必要である。そこで有効な方法の一つがインタビューである。色々な質問を投げかけてユーザーの「ちょっとしたひっかかり」が、実はクリティカルな問題へと繋がることは大いにある。優れた質問をするのもテクニックがある。
- 優れたアイデアを育てるにはどうすればいいだろうか。プロトタイピングはその手法の一つである。アイデアを現実の寸法や素材などで検討することで、優れたアイデアかそうでないかを見極めたり、良いところや思いがけない可能性が発見されることが良くある。ここでは「本の帯」を題材にプロトタイピングをすることで短い間にコンセプトから素材、寸法の検討、グラフィックデザインを行う。
- 映像はイメージを伝えるのに優れたツールの一つである。ここでは時間軸とビジュアルで効果的に相手に伝える方法の優れた例として名作映画を鑑賞する。普段意識しなかった「演じる」という視点からもヒントを得ることを目指す。
- 既存の商品パッケージを取り上げ、そのデザインを分析。デザイナーになりきって仮想プレゼンテーションを行う。「観察スケッチ」のプレゼンテーション版とも言える。
今後のラインナップ
- プロトタイピング・コーディング
- 傾聴
- オブザベーション
- グラフィックデザイン入門
- ベア読書
- 伝わる写真の撮り方
FDC通年生ブックリスト
スタジオを取る上で重要なコンテンツをピックアップしました。コンテンツは本に限らず、映画、小説、アニメ、漫画、ゲームなど幅広く選定しています。また、リストは誰でも編集が可能です。
ブックリストリンク
注意事項
- 授業に関する連絡はslackアプリを利用して行う。授業で詳細は説明する。
- 講義の集合場所はFDCのスタジオである。
- オムニバス形式で各回は一回で完結する。そのため、必ずしも全部に出席する必要はなく、単発で受講できる。
お問い合わせ
東北大学大学院工学研究科フィールドデザインセンター
info[@]fdc.eng.tohoku.ac.jp
022-795-5028
文部科学省次世代アントレプレナー育成事業EDGE-NEXTプログラム/EARTH on EDGE
FDC主催PBLデザインスタジオは文部科学省次世代アントレプレナー育成事業EDGE-NEXTプログラム/EARTH on EDGEの一環として実施いたします。